いまふじ内科クリニック兵庫県明石市硯町  スーパーマルハチ硯町店2F
内科・糖尿病内科・循環器内科・心臓リハビリテーション・皮膚科

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循環器内科

CARDIOLOGY

循環器内科

息切れ、胸が痛い、ドキドキする、足がむくむ、ふらつくなどで困っておられるなら、循環器疾患の可能性があるので、ぜひ相談してください。

院長は明石市立市民病院で急性心筋梗塞や心不全、不整脈、ペースメーカー外来など、循環器疾患にも専門的に従事して参りました。むくみで紹介された方が心不全だった、動いたら胸が痛いで紹介された方が狭心症だった、会話中ふらっとして気を失うで紹介された方が不整脈だったなど珍しくありません。これらの循環器領域は実は命に関わってくることがあり早めに対応しないといけない場合があります。

またこれらの循環器疾患の原因になる糖尿病や高血圧症、脂質異常症に対しても数多く治療しています。特に循環器疾患と糖尿病を合併されている患者さんにとって、それぞれ専門的に対応しますので、よりバランスのとれた治療を受けていただく事が可能です。もちろん循環器外来で糖尿病のことを相談されても、その場ですぐに対応いたします。

こんな悩みありませんか

  • 足のむくみがでた
  • 脈が飛ぶ感じがする
  • 歩いていると足のふくらはぎがだるかったり痛かったりする
  • 意識がなくなることがある
  • 時々胸が締め付けられるような感じや主ぐるしい感じがする
  • 動くと息切れがする
  • 冷や汗を伴う胸の苦しさがある
  • 突然脈が速くなったり、遅くなったりする
  • 胸に違和感があるとき同時にあごや肩、背中にも広がる感じがする
  • 背中に引き裂かれるような強い痛みを感じたことがある

症例のご案内

42歳女性の2次性高血圧症(原発性アルドステロン症)の方です。

数年前から検診で高血圧を指摘されていましたが、自覚症状もなく体調も良かったことから医療機関は受診せずでありました。しかし今年の検診でも血圧が収縮期血圧(上の血圧)が150mmHgと高く、上司から医療機関を受診するように言われたので、私の外来を受診されました。

若年発症の高血圧症については鑑別疾患(考えておかないといけない病気)がたくさんあります。
例えば原発性アルドステロン症、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、褐色細胞腫、クッシング症候群、腎動脈狭窄症などなどです。
ある程度、検査前確率(どれだけそれっぽいか、有病率で表現されます)を考えて検査を考慮します。

この結果、この方は原発性アルドステロン症(アルドステロンがたくさん出る病気)と診断されました。アルドステロンは動物が海から陸へ生活の場を変えていくときに必要な食塩(お塩です)を保持するための大切な大切なホルモンです。
陸上にはお塩がないんです。現代になってお塩はとらないようにと言われますが、人間が生きていく上ではある程度(その人の塩分保持能力にもよりますが6g/日くらい)必要なんです。
しかしアルドステロンがたくさん出てしまう原発性アルドステロン症になると、血圧が高くなったり、心臓が肥大したり、カリウムの値が低くなったり、体がアルカリ性になったりと、いろいろ悪いことを起こすことがあるので治療をしっかりとしないといけません。

原発性アルドステロン症は場合にもよりますが、手術でアルドステロンをたくさん出しているところを切除できれば、治癒することが期待できます。
手術できない場合はお薬の治療になりますが通常では第一選択にならない血圧のお薬を使うので、しっかりと診断し原発性アルドステロン症用のお薬を飲むことが必要です。

私は原発性アルドステロン症が手術できるかを決めることはできないし(画像の検査や静脈血サンプリングなどで手術できるかを決めます)、さらには手術はできませんので、専門の機関(大学病院など)に紹介することになります。この方も診断まで行ったうえで、大学病院へ紹介させていただきました。

51歳男性で家族性高コレステロール血症(ヘテロ型)の方で、近くの総合病院から安定狭心症(心臓の血管が狭くなって動くと胸がしんどくなる病気)のため心臓カテーテル検査を依頼され来院いただきました。

採血ではLDLコレステロール(悪玉コレステロールともいいます)が213mg/dl(無治療)、角膜輪(黒目のところが白くなる所見)を全周性(1周していること)に認め、アキレス腱の肥厚(足のレントゲンで確認します)を認めました。
お話をよく聞けばお父様が40歳代で急性心筋梗塞になったことがあるとのことで、これらにて家族性高コレステロール血症と考えました。待機的に心臓カテーテル検査を行い対角枝(左前下行枝からでる枝)に狭窄を認めましたが細い血管であったので治療はせず内服薬で症状をとっていく治療(動くと胸がしんどくなる)としました。またLDLコレステロールに対してはしっかりと下げるお薬を使いながら、またご家族様にも慎重に家族性高コレステロール血症であることをお伝えしました(遺伝カウンセリングも紹介する必要があります)。

LDLコレステロール(悪玉コレステロール)は冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)の原因になることが分かっていますのでしっかりと下げる必要があります。

心アミロイドーシス(アミロイドが心臓にくっついて分厚くなり心不全になる病気)の方です。
60歳代男性でかかりつけ医の先生から調子が悪いので診てほしいと私の外来を受診されました。

この方ですが、数年前にも心不全の症状があったため総合病院循環器内科で心臓のチェックを受けていました。その際は心臓の血管が細くなっていないことを確認後、高血圧症に伴う心肥大、これに伴う収縮能の保たれた心不全と診断をうけ、かかりつけ医の先生で治療継続されておりました。
私の外来に受診された際は両足は象の足のようにむくみ、心エコーでは心肥大もみられ心不全の所見を認めました。心肥大の原因には前回診断されていたように高血圧症に伴うものもありますが、肥大型心筋症(はっきりした原因がなく心臓が分厚くなる病気)、ファブリー病、心アミロイドーシスなどなどがあります。
私は検査前確率からアミロイドーシスを考慮し本人様にがんばってもらって上部消化管内視鏡検査を受けてもらい、食道や胃、十二指腸からそれぞれ生検し顕微鏡の検査をしてもらいました。するとそれらの組織にしっかりとアミロイドがくっついていることを確認されアミロイドーシスの診断となりました。しかし心臓にくっついていることは直接は証明されておらず、またアミロイドーシスといっても色んなタイプが存在するので、さらに検査が必要になっていくことになります。

病型にもよりますが最近は治療法もでてきているので診断につなげることができて、患者さんから大変感謝されたのはそうですが、私自身もとてもとても嬉しく思いました。現在はさらなる精査を大学病院(信州大学)に依頼しているところです。

心臓弁膜症の方です。心臓の弁には僧帽弁や三尖弁、大動脈弁などがあり、血液を一方方向に流す役割があります。
この弁の機能が悪い場合を弁膜症といい閉鎖不全(閉じが悪くて一方方向に流せない)と、狭窄症(出口が狭くて血液を流しにくくなる)の2つがあります。

この方は胆嚢炎に対する胆嚢摘出術を受ける予定でした。しかし基礎疾患として2型糖尿病をお持ちであり、手術を担当する外科の医師より血糖コントロールを依頼され私が介入いたしました。血糖コントロールも良好になり手術も無事終了し退院となりました。

退院後に私の糖尿病内科外来を受診、その際聴診器で心臓の音を聞いてみると重度の僧帽弁閉鎖不全症の所見を聴取、また心電図では心房細動が指摘されました。術前に心エコー検査を受けていたので参照してみると重度の僧帽弁閉鎖不全症でありました。これは利尿薬などの内科的な治療では治癒しないことが分かっています(最近はTAVI、MitraClipなどがあり内科的治療の選択肢も増えていますが適応があります)。
本人様に手術が必要な状態であること、ただし現在は心不全症状はあるもののそれなりに生活されており、なかなか手術に踏み切れないこともよくあるが、一度心臓血管外科医の話も聞いてみられてはと提案し受診することになりました。
心臓血管外科医からはやはり手術適応があること、様子をみたとしても今以上よくならないこと、後々は心不全を繰り返し、そうなってしまえば手術を受けられなくなってしまうなど、この僧帽弁閉鎖不全症の自然経過をお話しされたとのことです。
本人様は手術のリスクも理解され手術を受けることになりました。後に私がやっている糖尿病外来を受診され、手術が無事済んだこと、息切れもなくなったし、心房細動も消失、心臓の壁運動もずいぶん改善したことを報告されました。

循環器内科医としては弁膜症は利尿薬などでは治癒しないことを念頭にいれ、適切なタイミング(時期が遅れると手術もできなくなる)で心臓血管外科につなぐことが大切であると考えています。
もちろん患者さんの年齢やADLなどを考え手術を希望されない場合は、お薬の調整で本人様の症状をとり苦痛なく生活をサポートしていくことを、内科医としてもさせてもらうことも多々あります。
高齢の方を診療することが多いので、むしろその場合が大多数ですが。

循環器に関するよくあるご質問

Q.循環器科ではどのような病気を診るのでしょうか?

高血圧症、脂質異常症が多いですが、ペースメーカー留置されている方や虚血性心疾患、狭心症、心筋梗塞後、心臓弁膜症、心筋症、不整脈、動脈瘤等の心臓および血管に関係する疾患が対象です。

Q.どのような症状で循環器科を受診することが多いのですか?

胸が痛い、動くと息切れがする、どきどきする、足が浮腫んできた、気を失った・失いそうになったなどで受診されることが多いです。また、健診で血圧やコレステロールの値が高いと言われたり、心電図異常を指摘されて来院する方が多いです。

Q.「生活習慣病」と言う言葉を聞きますが教えて下さい。

「生活習慣病」とは食生活、運動、喫煙、飲酒などの生活習慣が大きく関与する病気のことです。これまで「成人病」と呼ばれていました。

Q.「生活習慣病」にならないためにはどうすればいいですか?

生活習慣病を予防するためには、栄養やカロリーのことを知り、バランスのとれた規則正しい食事で、太り過ぎないようにカロリーの摂り過ぎに注意する。体力にあった適度な運動を行う。アルコールを飲むなら適量を守り、たばこはやめる。十分な休養を取り、ストレス解消に心がける。などです。言葉でいうのは簡単ですが。。。

Q.どんなことが血圧をあげるのでしょうか?

食塩・アルコールの過剰摂取、肥満、喫煙、ストレス、運動不足などが血圧を上げる要因になります。

Q.アルコールは飲んではいけないのですか?

厚生労働省は「健康日本21(第一次)」の中で「節度ある適度な飲酒」を提案しています。節度ある飲酒とは1日平均純アルコールで20g程度で大体ですが、「ビール中ビン1本」「日本酒1合」「チューハイ(7%)350mL缶1本」「ウィスキーダブル1杯」などに相当します。

Q.妊娠中の血糖や血圧について相談できますか?

はい、相談してください。
妊娠中の血糖値については管理目標がガイドラインで決まっていますし、基本的に内服薬は中止しないといけません。
分割職などで対応しますが必要な場合はインスリンを用いて血糖コントロールを行う必要があります。専門的な対応が必要になることもありますので、当院まで相談してください。
また血圧については妊娠中使用してはいけない降圧薬がたくさんあります。もし血圧の治療薬を飲んでいれば胎児に影響することがあります。この場合は変更が必要ですので当院まで相談してください。

Q.糖尿病のお薬を飲み始めると、ずっと飲み続けないといけませんか?

そんなことはありません。
ダイエットなどで減量した場合、まれですが糖尿病が治ることがあります。その場合は糖尿病のお薬をやめることになります。
またお薬の副作用で糖尿病になってしまった場合や、その他の原因(クッシング症候群、妊娠など)にきちんと対応できれば、お薬を中止することも、よくあります。

Q.栄養相談は受けられますか?

受けられますので、お気軽に相談してください。