いまふじ内科クリニック兵庫県明石市硯町  スーパーマルハチ硯町店2F
内科・糖尿病内科・循環器内科・心臓リハビリテーション・皮膚科

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血管の病気

閉塞性動脈硬化症とは

足の血管がつまり、もしくは狭くなり、足の血の巡りが悪くなる病気です。

閉塞性動脈硬化症の原因

ほとんどが動脈硬化が原因になります。
その動脈硬化は糖尿病、高血圧症、高コレステロール血症、年齢、タバコ等が原因になります。

閉塞性動脈硬化症の症状

  • しばらく歩くと歩けなくなる。
  • 足が冷える。
  • 足がしびれる。
  • 足の色が悪い。
  • 足の傷がなかなか治らない。
  • 足の色が黒ずんでいる

など

閉塞性動脈硬化症の検査

問診や触診などで疾患を疑えば、当院にてABIのチェックを行います。
所要時間は数分で血管年齢も把握できます。
ABIで異常があれば造影CTなどさらに詳しい検査を提案します。

閉塞性動脈硬化症の治療

内服加療に加えてカテーテル治療やバイパス術などがあります。

院長より

動脈硬化が基礎になる疾患です。
予防が一番なんですが、しっかりとチェックを行い患者さんに応じた良い治療方法を一緒に考えます。

 

肺塞栓症とは

肺塞栓症は肺と心臓を結ぶ血管(肺動脈)が突然、つまる病気です。
そのため一生懸命息をしても、たくさん心臓が動いてもその効果はなく、ひどい場合には突然死にいたることもあります。

別名エコノミークラス症候群として知られていますが、飛行機のエコノミークラスが悪いわけではありません。
長時間座ったままになると、足の血液循環が悪くなって、静脈に血の塊(下肢静脈血栓といいます)ができやすくなります。
その血の塊が、何かのタイミングで(多くは歩き出したタイミング)、血流にのって胸へと移動し、肺動脈につまります。

肺塞栓症の原因

脱水症、血液の疾患、悪性腫瘍、避妊薬(ピル)、妊娠出産、骨折、整形外科・婦人科手術後など血液自体が固まりやすい方向になっている場合や、長時間同じ姿勢をとらざるを得ない場合などには血の塊ができやすいと言われています。

肺塞栓症の症状

動いたときの息切れ、低酸素血症などで発見されることがもあれば、血圧低下や心肺停止で見つかることもあります。

肺塞栓症の検査

疑えば体の中に血の塊ができていないかをチェックするD-ダイマーの検査があります。しかし発症間もなければ陰性になってしまう(偽陰性)こともあるので、最終的には造影CTを行うことが必要になります。

その他、カテーテルによる肺動脈造影検査、肺シンチグラムなどもあります。

肺塞栓症の治療

血栓がこれ以上できないようにするお薬や血栓自体を溶かしにいくお薬などがあります。またカテーテルや手術で血栓をとったりすることもあります。
心肺停止に至るなど重篤であればV-A ECMOを使うことになりますが、かなり厳しい戦いになります。

院長より

労作時の息切れで発症することもあり、そのような場合は医療機関に一度は相談してください。

 

深部静脈血栓症とは

深部静脈血栓症は主にふくらはぎやふともも、骨盤の中の静脈で血液が固まり、血の塊ができてしまう病気です。

深部静脈血栓症の原因

静脈還流の障害:寝たきり状態や骨折・手術で動けない場合
悪性腫瘍など:血が固まりやすくなる状態

深部静脈血栓症の症状

足が腫れたり、痛みがでたりなどの血の塊ができた足の症状と、それが移動して肺と心臓とを結ぶ血管に詰まり息切れを引き起こしたり、場合によっては心臓に元々あいていた穴を通じて動脈がつまり脳梗塞、心筋梗塞、腎梗塞などを引き起こす場合があります。

深部静脈血栓症の検査

問診、触診に加えて血液検査で血の塊ができていないかチェックします。

深部静脈血栓症の治療

治療適応があれば1日1回~2回の内服療法になることが多いです。
また治療期間についても背景疾患、原因を考慮し患者さんに一人一人に応じた期間、治療を行います。

院長より

片方の足だけがむくむ、むくんだ足に暗赤色の色調変化がある、息切れするなどの症状があれば相談してください。

 

胸部/腹部大動脈瘤とは

心臓からでて胸やお腹に動脈が続いていきますが、これを大動脈といい、通常は2cmくらいが直径です。
これが「こぶ」のようにふくらんでしまった状態を大動脈瘤といいます。

通常は3~4cm上をこぶということが多いです。
この「こぶ」ができた場所によって呼び名が変わり、胸部にあれば胸部大動脈瘤、腹部にあれば腹部大動脈瘤といいます。

胸部/腹部大動脈瘤の原因

大動脈瘤は大動脈の弱く薄くなってしまった部分がふくらんでできると考えられています。
高血圧、喫煙、ストレス、高脂血症、糖尿病などの動脈硬化を引き起こす疾患、またそもそも動脈硬化自体、加えて睡眠時無呼吸症候群や遺伝などのさまざまなものが関係すると考えられています。

胸部/腹部大動脈瘤の症状

こぶが破裂しそうになれば、胸痛や腹痛などの症状を引き起こす場合もありますが、ほとんどが無自覚です。
偶然にCTで発見されたり、また腹部の触診で指摘されたりする場合もあります。

胸部/腹部大動脈瘤の検査

CT検査がこぶの大きさを測るのに適していますが、腹部であればエコー検査でも径の大きさなどをチェックできることがあります。
どうしてもエコー検査はガスの存在が視野を確保できない大きな原因になるので、きれいに描出できるかは個人差があります。

胸部/腹部大動脈瘤の治療

径の大きさや、大きくなるスピード、症状などを考慮し血管内治療や外科的手術が適応されます。

院長より

大動脈瘤は早く治療しないといけない場合や数か月から1年後に大きくなっていないかチェックすればいい場合など、対応は多岐にわかれます。

 

大動脈解離とは

大動脈は内膜、中膜、外膜の3層に分かれています。
一番しっかりとした膜である中膜がやぶけて、その避けた部分から動脈の壁内に血液が流れ込むことで大動脈内に二つの通り道ができる状態が大動脈解離です。

大動脈解離の原因

血管が固くなる動脈硬化、またその原因になりうる高血圧、喫煙、ストレス、高コレステロール血症、糖尿病に加えて、睡眠時無呼吸症候群、遺伝などのさまざまな要因が関係すると考えられています。

大動脈解離の症状

突然、胸や背中の激痛が起こります。痛みのピークまであっという間です。しばらくすると少し痛みがましになったかなと言われる方もいますが、多くは激痛で痛くて痛くて仕方ないくらいです。

またさける場所によっては脳梗塞、意識障害にまで発展したり、心臓の近くの血管がさければ、予後はかなり厳しいことも往々にして経験されます。

大動脈解離の検査

血液検査で血の塊ができていないかのチェックを行うこともありますが、偽陰性(解離が起こっていても検査は異常ない場合)もありうるため、怪しければ造影CT検査を受けることになります。

その他エコー検査で動脈解離しているところが確認できる場合もあります。

大動脈解離の治療

場所によれば緊急手術が適応されることもあれば、痛みや血圧のコントロールのみで手術はせずに済む場合もあります。

また心タンポナーデに至った場合は心嚢穿刺が緊急手術前にされることもありますが、血液が心嚢内で固まり、中々うまくドレナージできないことも経験されます。

院長より

急性大動脈解離は場所にはよりますが、致死率の高い疾患です。
当院でできる検査は限られているので、突然発症した激痛、安静時胸背部痛が出現した場合は総合病院への相談をお勧めします。

また予防がとても大切です。普段の血圧やコレステロール・糖尿病の値をしっかりとコントロールし動脈硬化の進展を防ぎ、未然に防ぐことが第一です。

 

循環器に関するよくあるご質問

Q.循環器科ではどのような病気を診るのでしょうか?

高血圧症、脂質異常症が多いですが、ペースメーカー留置されている方や虚血性心疾患、狭心症、心筋梗塞後、心臓弁膜症、心筋症、不整脈、動脈瘤等の心臓および血管に関係する疾患が対象です。

Q.どのような症状で循環器科を受診することが多いのですか?

胸が痛い、動くと息切れがする、どきどきする、足が浮腫んできた、気を失った・失いそうになったなどで受診されることが多いです。また、健診で血圧やコレステロールの値が高いと言われたり、心電図異常を指摘されて来院する方が多いです。

Q.「生活習慣病」と言う言葉を聞きますが教えて下さい。

「生活習慣病」とは食生活、運動、喫煙、飲酒などの生活習慣が大きく関与する病気のことです。これまで「成人病」と呼ばれていました。

Q.「生活習慣病」にならないためにはどうすればいいですか?

生活習慣病を予防するためには、栄養やカロリーのことを知り、バランスのとれた規則正しい食事で、太り過ぎないようにカロリーの摂り過ぎに注意する。体力にあった適度な運動を行う。アルコールを飲むなら適量を守り、たばこはやめる。十分な休養を取り、ストレス解消に心がける。などです。言葉でいうのは簡単ですが。。。

Q.どんなことが血圧をあげるのでしょうか?

食塩・アルコールの過剰摂取、肥満、喫煙、ストレス、運動不足などが血圧を上げる要因になります。

Q.アルコールは飲んではいけないのですか?

厚生労働省は「健康日本21(第一次)」の中で「節度ある適度な飲酒」を提案しています。節度ある飲酒とは1日平均純アルコールで20g程度で大体ですが、「ビール中ビン1本」「日本酒1合」「チューハイ(7%)350mL缶1本」「ウィスキーダブル1杯」などに相当します。

Q.妊娠中の血糖や血圧について相談できますか?

はい、相談してください。
妊娠中の血糖値については管理目標がガイドラインで決まっていますし、基本的に内服薬は中止しないといけません。
分割職などで対応しますが必要な場合はインスリンを用いて血糖コントロールを行う必要があります。専門的な対応が必要になることもありますので、当院まで相談してください。
また血圧については妊娠中使用してはいけない降圧薬がたくさんあります。もし血圧の治療薬を飲んでいれば胎児に影響することがあります。この場合は変更が必要ですので当院まで相談してください。

Q.糖尿病のお薬を飲み始めると、ずっと飲み続けないといけませんか?

そんなことはありません。
ダイエットなどで減量した場合、まれですが糖尿病が治ることがあります。その場合は糖尿病のお薬をやめることになります。
またお薬の副作用で糖尿病になってしまった場合や、その他の原因(クッシング症候群、妊娠など)にきちんと対応できれば、お薬を中止することも、よくあります。

Q.栄養相談は受けられますか?

受けられますので、お気軽に相談してください。